芋焼酎造りは、畑から始める。
その信念が宝山の旨さを支えています。
原料芋は、すべて契約農家で栽培された鹿児島県産の芋だけ。
農家の方は、ただ芋を届けてくれるだけではありません。
旨い焼酎を造るために、「こんな芋を使ったらどうか?」と
私たちに提案してくれることがあります。
蒸撰シリーズなどは、そんな声から生まれた焼酎です。
しっかりと絆を交わす大切な農家の方から受けとる芋だから、
私たちは、毎朝、社員総出で芋を選別し、
新鮮なうちに仕込みます。
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“屋根のない蔵”西酒造の自社試験農場では、
新しい味わいを生み出す芋の可能性を探り続けています。
いま試験農場で育てている芋は、34種。
他にも、芋の種類は数えきれないほどあります。
まだまだ大きな可能性が眠っているのです。
もちろん、全てがうまくいくとは限りません。
この挑戦が実を結ぶのは、何十年、何百年後になるかも
しれません。
しかし、酒造りも農業も、人の歴史にしっかりと根ざした文化です。
何代にも受け継がれてこそ意味のあるもの。
私たちの挑戦は世代をこえて続きます。
私たちが使うのは、鹿児島の農家が丹精込めて育ててくれた
県産米だけです。米の収穫期に玄米を一年分備蓄しています。
玄米を最大1,100t保管できる米蔵の中は、
米の鮮度を保つため、常時13℃~15℃に温度管理されています。
一度の仕込みに使う量だけを常温で一日寝かせた後精米し
麹米として良い状態にして使用します。
焼酎蔵としては、とても稀な取り組みかもしれません。
しかし、芋も、米も、水も、100%地元のものにこだわれば、
ごく自然に求められる答えだと私たちは考えています。
西酒造は、これからも旨さの原点である
大地と共にある農業との絆を大切に、
薩摩の大地と共に歩む私たちにしか造れない
味わいの世界を深めていきます。
西酒造の焼酎蔵の隣には、
麹米を備蓄するための米蔵があります。
他では、なかなか見かけない風景です。
「なぜ、ここまで?」と思われる方も多いでしょう。
そこには、皆様へ日本一旨い芋焼酎をお届けするためならば、
どんなことにも挑戦したいという私たちの思いがあります。
芋焼酎の旨さの原点は大地にあります。
西酒造にしか造れない旨い焼酎は、西酒造と共にある故郷の
農業からしか生まれない。
私たちの信念である“地”にこだわる焼酎造りを表しているのが、
この米蔵なのです。
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「農産物検査員」とは、米の色や粒の欠け、水分量といった
農産物の品質や安全性を検査する国家資格です。
西酒造には現在、2名の農産物検査員がいます。
酒質につながる麹米の品質を統一したいという
目的もありますが、
その理由は、焼酎造りを
農業から始めるという決意につながっています。
私たちは、焼酎が完成するまで、全ての段階でプロでありたい。
農産物検査員とは、西酒造にとって大地へと続く、
欠かすことのできない一本の根なのです。
薩摩の空から舞い降りた雨は、ゆっくりと大地にしみ入り、
地下300mにある水脈を目指します。
その歩みは、一年間にわずか1m。
岩盤からほとばしる、
そんな地下水は焼酎づくりに最適な
ミネラル分となっています。
私たちは、吹上の自然が恵んでくれた
鹿児島の水に深く感謝しながら、日々焼酎を造っています。