蔵人紹介・熟練の職人

蔵人紹介・熟練の職人 2016年3月30日

熟練の蔵人Vol.3 沖園 清忠

皆さま、おはようございます!ベテランの蔵人達をご紹介する「熟練の蔵人」。3人目は、生産部部長 兼 研究開発課課長を務める沖園 清忠(おきぞの きよただ)です。鹿児島市出身で学生時代は農学部で学んだ沖園は、卒業後ヘルスケア製品の営業職を5年、クエン酸と醗酵の研究・開発の仕事を20年、焼酎メーカー2社で計6年という豊富な経験を持ち、西酒造には13年前に入社しました。(*´∪`*) 長い会社員生活の中では、5年以上の単身赴任、当時所属していた事業の清算や、勤務先企業の倒産に遭うなど、“波乱万丈”な人生経験の持ち主でもあります。蔵一番の年長者であり、まったく飾ることが無い沖園は、人生の先輩として蔵人全員から慕われています♪ そんな沖園のメッセージをぜひご一読ください。d(ゝ∀・)

【沖園 清忠より】
西酒造に入社する前の30年間も含め、これまで本当に貴重な経験を積ませていただきました。研究員になるはずだった新卒の会社では、入社直前に営業職を言い渡されたり、別の会社では自分が関わっていた事業が急きょ清算されることになってしまったり、入社一年足らずで倒産してしまった会社では資金繰りのための銀行回りをしたりと、どれも農学部出身の研究員としては、なかなか経験できなかったことだと思います。その中で、クエン酸と醗酵の研究・開発に携わった20年間は、西酒造で焼酎造りをする上での大きな支えとなりました。

私のミッションは、醸造における「醗酵管理」と、新たな宝山や、焼酎造りの副産物を産み出すための「研究・開発」です。まず焼酎の醸造において、絶対にミスが許されないのが「醗酵(はっこう)」です。醗酵が上手く進まないと“もろみ”は腐り、原料すべてが無駄になってしまいますし、結果宝山を待ってくださっているお客様にご迷惑をかけてしまいます。万一にもミスが起きないように、杜氏達が手間暇かけて、麹やもろみ、蒸留の管理を行うのと並行して、私たちは過去の経験で蓄積されたデータを基に、数値的なアプローチを最も重視します。焼酎に対する愛情や五感といった「感覚的」なアプローチと、確かなデータを基にした「理論的」なアプローチの両方を行うことが重要なのです。西酒造ではこの様にして、杜氏達と研究員が常に情報交換をしながら、発酵を進めたり、新しい銘柄を開発するための研究を行っています。

私の仕事に対するこだわりは、「成果を出す」ことです。
「研究開発」という部があり、「研究員」という肩書きがあっても、最終的にそれをカタチにすること。そしてお客様に喜んでいただけなくては意味がありません。杜氏達が実直に焼酎造りと向き合っている様に、私たちは研究開発と向き合い、「もっと美味い」「新しい」のヒントを見つけ出すこと、そして必ず成果を出すことが何よりも重要です。宝山吟味蔵では様々な品種のお芋を育てていますが、それぞれの果肉の特性・でんぷん量や香味成分を研究して、芋焼酎に適した仕込み方法を見つけ出します。醸造で残った副産物を再利用してお菓子(ちび棒)を開発したように、「無駄を出さない=環境に配慮する」という成果にもこだわります!

そうした成果を出すためには「自由な発想」を持つことが重要です。もちろん一朝一夕でできることではありませんので、「実直に・確実に・きめ細かく」をベースとしながら、過去に成功した方法や理論に固執するのではなく、造り手にも飲み手にも様々な可能性があることを認識して、誰も気づかなかったような新しいアプローチ方法を見つけて行きます!

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