製麹担当の“越智 俊浩”です!
今回ご紹介するのは、第一製造場で製麹(せいぎく)を担当する越智 俊浩(おち としひろ)です。熊本県出身で以前は電気関係の仕事をしていた越智は、結婚を機に鹿児島に移住、以前から興味を魅かれていた「お酒造り」の仕事がしたい!という想いから、西酒造に入社しました(*^_^*)
昔から一「麹」、 二「もと(酒母)」、 三「 造り」 と言われるように、「製麹」は焼酎造りにおいて最も大切な仕込みです。入社以来一貫して「製麹」を担当し、これまで数百回にのぼる経験を積んだ越智ですが、「毎回新しい学びがある。」と言います。そんな越智のメッセージを、皆さまもぜひご覧ください(人´∇`)
■越智 俊浩より
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8月に醸造が始まると毎日、麹造りと向き合います。
「製麹」は、お米を蒸すことから始まり、蒸しあがったお米に麹菌をまぶして、麹室で2日間寝かせることで完成しますが、最も重要なことは温度・湿度管理です。麹室の温度を暖かく保ち、米麹が寒くならないようにしてあげなければなりません。また、麹室の湿度は常に70%に保つ必要があります。常にその環境の中で仕事をして体が覚えているため、温度・湿度が少しでも違うと気付くことができます。
適度に蒸しあがったお米に麹菌を巻き、ある程度繁殖したらお米を山の状態にして寝かせます。そうすることで自然に熱を持ち始め、糖化酵素生み出します。その後、4畳半ある麹台にならします。手際よくやらないと適温を下回ってしまうため、丁寧且つ素早さが必要です。そこから丸一日寝かせると、「米麹」の完成です。
その日の気候、お米の状態により、麹の状態は常に変化しますので、毎日が経験・勉強の日々です。僕たちの仕事は、微生物たちの活動の手助け、活動しやすい環境作りですので、人が麹を造るのではなく、「微生物たちに造ってもらっている」ということを実感します。
西酒造では、醸造をやらない時期には農業がありますし、貯蔵・熟成管理の仕事も経験することができます。僕が担当させてもらっている「製麹」はとても重要な仕事ですが、焼酎造り全体で考えるとまだほんの一部です。これから、焼酎造りにおけるすべての工程を経験・習得できるように、日々の仕込みを大切にしていきたいです。