匠に聴く”宝山の愉しみ方”

宝山をご愛用いただいている、飲食店の皆さまより、「宝山の”飲み方”や”愉しみ方”」について、貴重なご意見やアドバイスをいただきます。
「匠に聴く”宝山の愉しみ方”」として、シリーズでご紹介しております。

匠に聴く Vol.12 2017年10月23日
鮮極 GAORYU

高柳 伸一 様

宝山をご愛用いただいている“飲食のプロ”からのメッセージ、「匠に聴く“宝山の楽しみ方”」。第12回目は、全国各地の旬な新鮮食材で作るこだわりの料理と、厳選した芋焼酎で県内外に多くのファンを持つ「鮮極 GAORYU」代表の高柳 伸一(たかやなぎ しんいち)さんをご紹介します♪

 

「鮮極 GAORYU」は、鹿児島市街を南北に分けながら鹿児島湾へと注ぐ甲突川(こうつきがわ)のほとりにあります。漁師としても豊富な経験を持つ高柳さんは、その日の天候と甲突川の様子を見れば、大よそ海がどんな状況か見当がつくそうです(;゜0゜)  鹿児島の海が時化ている日でも、新鮮な素材を用意するために、地元鹿児島だけでなく日本全国を“仕入れ先”として、“その日一番の漁場で獲れた魚”をお客さまに提供することにこだわっています♪

そんな高柳さんですから、野菜やお肉などお魚以外の食材、そして“焼酎の選び方”も半端ではありません。日本全国の“美味い”を届けるために、あらゆる努力と探求をし続ける匠のメッセージを、皆さまもぜひご一読ください(*´∀`)

 

 

 

■高柳 伸一さんより

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このお店を始めて12年が経ちました。

もともとは奄美大島でカツオの一本釣り漁をしていましたが、漁師を辞めてから職を転々とした後、どういうわけか「トンネル工事」に辿り着き、「GAORYU」を始める直前まで続けました。「発破技師」の免許を持つ飲食店の店主というのも珍しいのではないでしょうか。(笑)

 

「トンネル工事」は出身や経歴が異なる5人の技師で全国の現場を回り、寝食を共にします。はじめの親方は北海道で「ししゃも」の漁師をやられている方で、漁ができなくなる真冬に副業として来ていました。当時一番下っ端だった僕は、食習慣の異なる4人の先輩のために晩酌の肴を考えなければならず、もちろん不味いと怒られてしまうため、各現場で手に入る食材でどう満足してもらうかを真剣に考えました。それが「料理人としての勉強」の始まりだったかも知れません。

トンネル工事はほとんど「募集」なども見かけない特殊な仕事です。また、漁師の仕事も簡単に経験できる仕事ではありません。普通の生活をしていたら知りえない世界で、色んな方と「命がけの仕事」を経験できたことは僕にとってとても貴重でした。最終的に飲食の仕事をしてみて、これまでの経験が今に生きていることを実感しています。

 

 

「GAORYU」を始めた頃のことは何度振り返っても、恥ずかしい気持ちでいっぱいです。「お店を出せば儲かる!」という勘違いから、さまざまな仕入れ先・お取引先にどうしようもなく生意気な態度で接してしまっていたと思います。そんな中、見事に僕の鼻っ柱を折り、いろいろなことを教えてくださった「師匠」がいました。それは、鹿児島市内のとある酒屋さんです。

 

初めてその酒屋さんに行き、「人気があって有名な焼酎をください。」と頼んだところ、お店の奥に通されて、1時間以上もこっぴどく叱られました。はじめは「俺はお客だよな?」と、なんで怒られているのかさっぱり理解できなかったのですが、その時に、焼酎には原料や造り方が異なるさまざまな銘柄があって、良い銘柄には一つ一つに蔵人さん達の想いやこだわりが存在すること。そしてそんな焼酎の美味しさや味わい方、奥深さを教えてもらい、単に知名度だけでお客さまに納得してもらおうと考えていた自分の浅はかさを、深く反省したことを覚えています。

 

その時に教えていただいた蔵元の一つが西酒造さんです。

それ以来、お魚・お肉・お野菜、そしてお酒に至るまで、作り手の気持ちを深く意識するようになりました。「この人たちは何でずっとモノ作りを続けられるのか?」と疑問だったことが、作り手の人たちと深く関わっていくうちに、どんどん共感・尊敬する部分が出来て、自分自身も勉強するようになりました。それまで根無し草のような生活で、広く浅く生きてしまっていましたが、深みを持つことの重要性を深く実感していきました。

 

お料理のこと・お酒のこと・お客さまへのおもてなしもすべて、「GAORYU」を開店してからが、本当の修行の始まりです。

 

西酒造さんの蔵には何度も足を運び、蔵人の皆さんのお話を聞いてそのたびに感銘を受けています。実際に仕込みも体験させてもらいました。自分の目で見て、体で感じたことは忘れることなく、お客さまに伝えることができます。そうしてお店に置かせていただく宝山の銘柄はどんどん増えて行きました。お客さまの好みやその時の気分をお聞きしながら、この肴にはこの銘柄でこんな飲み方が合うのではないか?と提案し、それを「美味しい!」と言ってもらえたら僕の中で一つの正解になります。

 

 

ですが、主役はお料理でも焼酎でもなく、あくまでお客さまです。焼酎は銘柄の種類や飲み方だけでなく、お客さまの状況や一緒に飲む人、飲む時の気分でも美味しさが変わるからです。人が感じるからこそ輝きを放つ=それが焼酎だと思います。100%の正解がない中で、いつでも「美味しい!」と感じていただけるために精一杯のおもてなしをすること。それが僕たちの役割と捉えています。

 

僕にとって宝山は、そんなおもてなしに不可欠な存在で、さまざまな人に潤いを与えてくれる銘柄です。焼酎の無限の可能性を追い続ける西酒造さんと同様、僕自身も探求をし続けて、これからも進化していきたいと思います。

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高柳 伸一さん

素敵なメッセージをありがとうございました(*´∪`*)

 

<鮮極: GAORYU>
鹿児島県鹿児島市中央町5-4 蒲田ビル1-2F

099-255-5139