匠に聴く”宝山の愉しみ方”

宝山をご愛用いただいている、飲食店の皆さまより、「宝山の”飲み方”や”愉しみ方”」について、貴重なご意見やアドバイスをいただきます。
「匠に聴く”宝山の愉しみ方”」として、シリーズでご紹介しております。

匠に聴く Vol.16 2018年3月26日
さつまの酒飯店:和総

鳥越 慎一 様

宝山をご愛用いただいている“飲食のプロ”からのメッセージ、「匠に聴く“宝山の愉しみ方”」。第16回目は、鹿児島の美味しい料理と旨い酒・そして“笑顔が集まる酒飯店”をコンセプトに、自ら選び抜いた113銘柄の焼酎と、地元の生産者さんから直接仕入れた新鮮食材で、お客さまのおもてなしをする、和総(わそう)代表:鳥越 慎一(とりごえ しんいち)さんをご紹介します♪

 

鳥越さんの人となりを率直にお伝えすると、「表情豊かな人 ・ 自由な人」です。

お仕事への想いやこだわり、そして宝山に対するご評価をお聞かせいただく本企画ですが、インタビューを終えて感じたのは、鳥越さんのありのままの日常やご本人が大好きなことを、友達に共有してもらったような印象でした♪  豊かな表情と自由な感性から生まれる、鳥越さんならではの“おもてなし”、そして大好きな「焼酎」のお話を、皆さまもぜひご一読ください(*´∀`)

 

■鳥越 慎一さんより

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食べること、飲むことで繋がる人の縁。

昔から「飲食」の仕事が大好きでした。

 

学生時代はずっと焼肉屋さんでアルバイト。社会人としてのスタートは食品卸会社の営業マンでした。天文館の飲食店を8年間担当させてもらい、その時のお客さまが「新しいお店を出すから!」と声をかけてくださったご縁で、居酒屋さんのフロアマネージャーをやらせてもらいました。おかげさまで、大好きな地元で、大好きな飲食に関わる仕事をずっと続けることができています。「焼酎の会」などで、焼酎蔵の方や農家さんなど、この業界に関わるたくさんの面白い方と出会い、繋がる。こんな人同士の繋がりっていいな!その繋がりからまた、色んな新しい世界を知れるって最高に楽しいな!って、この仕事にどんどんハマって行きました。

その一方で、時代と共に天文館も少しずつ元気がなくなって来ていることが気になっていました。天文館は昔から、“電車通り”を挟んで、海側は「夜の繁華街」。山側は「お昼の街」というイメージがあるんですが、山側にあるこちらでは、雰囲気の良いお店・美味しいお店がたくさんあるのに、閉めるお店も増えていて、夜は寂しくなる一方でした。自分がお世話になっていたお店は海側にあったので、どうせなら山側からも天文館が元気を取り戻す一助になれば!と考えて、2年前に「和総」をオープンしました。実はこのお店の名前、僕の息子の名前でもあるんです。故郷:鹿児島への感謝と、「和を以て、人をまとめる=美味しい料理と、旨い酒、そして楽しい仲間が集う場所」という想いを込めています。

ほとんど手作りの様なお店です。内装は僕の趣味というか感性に頼って作っていますし、お店の外からひと際目立つ「ステンドグラス」は、若干69歳の母が半ば趣味で作ってくれたものです。子どもながらに「母ちゃん、センスあるな~」と感心しますが、お客さまからすると、外から見ても何のお店なのかよくわからない。。でもお店の中に入ると、焼酎がずら~っと並んでいる。「この店は何屋さんなんだい?」と、入ってから聞かれる事も多いんです。笑

 

焼酎蔵での“修行”

このお店をオープンする前に、10の焼酎蔵でアルバイトをさせてもらいました。もちろん、西酒造さんにもお世話になっています。自分で焼酎造りをしっかり経験して、焼酎の銘柄それぞれの魅力と個性をしっかり覚えたい!お客さまに自信をもって語りたい!という想いからでした。座学で学ぶよりも、現場で学ぶ方が絶対に良いと思っていましたし、実際そうでした。蔵人さんたちといっしょに、早朝から芋を切り、醸造過程を見学し、もろみの香りを覚え、仕上がった焼酎の梱包や配達作業まで一緒にやらせていただいたことで、造っている人の気持ちが初めてわかった気持ちにもなりましたし、「一滴を無駄にしない!」という想いも生まれました。それ以来、その感覚を忘れることがないように、醸造の時期になると必ず西酒造さんの蔵に行って、皆さんの仕事の邪魔をしています。笑

 

そんなこんなで始めた「和総」のお客さまは、地元の焼酎蔵の方から京都のお寺の住職さんまで、本当にさまざまな方(先輩方)がいらっしゃいます。45歳の僕ではまだまだ「若造」レベルで、お客さまからは「とりごえ~!」と呼ばれ、温かく可愛がっていただいています。地元の食材にこだわりつつも、「郷土料理」という風には敢えてカタチを決めず、お客さまがその時に食べたいもの、飲みたい焼酎をさっと提供できるようなスタイルです。提供するおつまみのルールで唯一決めているのは、「焼酎とごはんがすすむおつまみ」であることだけです。

焼酎の飲み方も、ロック、前割り(水割り・お湯割り)、ソーダ割りなど、お客さまがその日の気分で飲みたいものをご提供するようにしています。お奨めの飲み方を聞かれた時には、自分の好みや、蔵の方から教えていただいた新しい飲み方などをご紹介し、最後はお客さまに選んでいただきます。主役は料理でも焼酎でもなく、あくまでもお客さまです。

 

 

焼酎を選ぶ基準は「人」。どんなことも「人」がすべてだと思います。

大切なのは、銘柄の種類をたくさん用意することではなくて、「人と人」としてのお付き合いができている蔵、自分で自信を持てる銘柄をお客さまにお奨めすることだと思います。蔵の大きさや知名度はまったく関係ありません。「あれもこれも用意してますよ」って言っておいて、その銘柄の特長や個性を説明できないのでは、お客さまに対して誠実ではありませんし、お互いハッピーになりません。蔵人さんたちが一所懸命に造った焼酎を、まずわれわれがしっかり理解し、大切に扱い、気持ちを込めてお奨めして、お客さまにも大切に楽しんでいただく。こういう関係を築いていきたいです。

 

 

西酒造さんとの最初の出会いは、営業部の内山さんがきっかけです。内山さんは真面目で不器用で愚直な人だと思いますが、「この人の情熱はホンモノだ!」って、いつも感銘を受けています。内山さんのおかげで、今年は念願だった、西酒造さんの「朝礼」にも参加することができました。笑

それと、宝山を通じたお客さまとの忘れられないエピソードがあります。そのお客さまも内山さんがご紹介してくださった方なのですが、東京にお住いの大の「綾紫」ファンで、時期になるといつも「宝山蒸撰綾紫」を楽しむためだけに鹿児島まで来てくださいました。ブログでも繋がり、写真のやり取りをしたり、あっという間に親密な関係を築くことができましたが、残念ながらその方は昨年、他界してしまいました。

訃報を知った後、「綾紫でできた縁だから」と、内山さんといっしょにその方を偲び、“綾紫の芋切り”をさせてもらったことはずっと忘れることは無いと思います。お酒には“味わう”ということだけでなく、人と人を結びつける特別な力があるんだと思います。「宝山蒸撰綾紫」は宝山シリーズの中でも特に想いが深い一本です。

お肉や野菜などの食材も同様です。僕に美味しい野菜を届けてくれるだけでなく、「野菜作り」のノウハウまで教えてくださる吉野町の農家さん、焼酎のもろみかすで育てた良質な豚肉を提供してくださる方、地元産の南マグロを特別に提供してくださる串木野の漁師さんなど、皆さん“熱い”方ばかりです。飲食を通じて、そういう人達との縁が広がって行くことは何よりも楽しいですし、僕の大切な宝だと思ってます。

 

これからも西酒造さんをはじめ、素敵なご縁を広げて行けるように、

日々精進して行きたいと思います。

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鳥越 慎一さん

素敵なメッセージをありがとうございました(人´3`*)

 

■さつまの酒飯店:和総

鹿児島市東千石町7-17  ニイムラビル1F

099-295-6655

http://wasou.co/